○泰平踊 歌詞(今町組)
 千代のはじめのひとおどり

 松坂越えて サァー サァー

 旅衣きつつ馴れにし舟人の

 ちらと恋風帆に受けて

 思う港にこがれてぞ

 寄辺定めぬ一夜妻

 情けかりねの「床の海」

 わが「外の浦」と契りしも

 早や出汐の浮き別れ

 しばし袂に「さがり松」

 やがて下りて「大堂」と

 あきらめいよと引きよせて

 せめて「大島」「はだかばえ」

 黒髪をなでて「七つのはえ」島田

 伽羅の「油津」匂わせて

 花の名に負う「梅が浜」

 色に出でしを「平山」や

 うわの空吹く「風田」さえ

 松に音する「なら磯」と

 「大浦」みいうもいとしきの

 胸に思いを「たたみ岩」

 かたい妹背を神かけて

 祈る誓いを「高千穂」の

 恵みをくむや「母も川」

 待ちかねて

 小夜も「吹毛井」の浦千島

 鳴いて明かせし浪枕

 うつつ浮寝の夢にさえ

 君が面影「宮の浦」

 心「小目井」の恋衣

 「富土」なれそめし嬉しさの

 とう「伊比井」やら岩田帯

 結び「鶯巣(おうさ)」の関も越え

 「小内海」ならとどうしようえ

 末は「野島」の浦島が

 箱の「内海」ひらくまで

 恋ゆえに

 ぱっと浮名の立つ浪に

 思いうかるる浦島や

 「折生迫」寝が実になる

 ひくやあだ花「えらみ川」

 顔もりんきの「赤江灘」

 それ忘れてか 忍ぶ夜に

 二世とかためて「大渡り」

 「蚊口」「みみ津」の苦節には

 末は夫婦とたのしんで

 頼む心ね「細島」田

 可愛い舟よというてたべ

 ※「」内は現存する地名です。
  地名はほぼ全て掛詞のようです。また、上記の歌詞は本にあったものをそのまま載せたのですが、
  漢字で書かれている地名以外の部分も掛詞になっているように思われます。
   参考文献はこちら→参考資料
 ※今町組は女性のつくった恋歌で船頭調です。参勤交代を歌っているという説もあります。
  本町組は初代藩主を讃えた歌詞です。  
 





飫肥記TOPへ

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送