○飫肥の厚焼
 厚焼は適当な大きさ、好きな形に切って食べてよいのですが、古くから用いた盛り付けに三盛(みもり)が伝えられ、お殿様や目上の方の膳に使われてきました。三盛には中膳と後膳があります。

○中膳
長さ約2.5p、幅8p前後に切ったものを2枚ずらして皿に盛ります。最も美しい盛り方と言われ今日では食卓のほか来客の接待にこの方法が用いられます。

○後膳
後膳はデザートに用いるときの盛り方で約6p角に切り、角皿の場合は菱形にのせ、丸皿のときは四角に盛ります。

 飫肥に伝わる厚焼は城下町に称を発する伝統の玉子厚焼です。旧飫肥藩士、間瀬田家には古くから大鍋という焼物が伝わり、元禄の初めこの大鍋に裏庭へ放した鳥子(とりんこ=鶏の卵)をとき、焼き固めたのが厚焼の始まりと伝えられ、元祖を大鍋焼と称していました。
 一族の祝事や元服の膳に盛る神妙で簡素なものでしたが、天下泰平の世相とともに、城下の名園に催される月見・花見の宴で特に上級武族に重宝され、参勤交代時には殿様の道中無事を祈り持参する習慣がうまれました。
 
 


飫肥記TOPへ

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送